アミノ酸と味の関係
アミノ酸と食べ物の味の関係も研究されています。いわゆる「ダシ」の旨みはグルタミン酸などのアミノ酸であることは有名です。
アミノ酸にはこの旨みのほか、酸味、甘味、苦味などのあることがわかっています。
雲丹、蟹、トマトなどはアミノ酸の力によるおいしさの代表例です。旨みというのは日本独特の表現ですが、欧米には旨みに相当する適切な言葉がなかっただけで、旨みに相当する味は識別できるらしいです。
肉、魚、牛乳、大豆などの食材には、アミノ酸の集合体であるタンパク質が多く含まれています。本来、タンパク質には味がないのですが、取れたての魚の刺身や、処理して間もない肉より、少し時間をおいた方が旨みが増すという話をよくききます。
「腐る直前の肉が旨い」
などという話もよく聞きますよね。
実は肉や魚は時間が経つと細胞中のタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の機能によって、タンパク質の一部が分解され、アミノ酸やペプチド(アミノ酸が数個つながったもの)が生成されるのです。
取れたての魚の刺身や、処理して間もない肉より、少し時間をおいた方が旨みが増すということは、この理由によるものです。
人類は食材については保存性を高めることや味をよくすることに関しては、数千年も前から、多くの知恵と技術を生みだしてきました。
発酵食品がそのいい例です。
醤油、味噌、塩辛、納豆、アンチョビ、チーズ……。
これらの食品の美味しさの秘密もタンパク質の分解により生ずるペプチドやアミノ酸に深く関係しています。
これらの食品製造の主役は微生物で、それらが生産するプロテアーゼがタンパク質を分解し、美味しさを生成しているのです。
ペプチドやアミノ酸は味をよくするだけではなく、薬理機能や体の代謝調節機能なども有していることにも注目しましょう。
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